RECIPEHIOKI OLIVE レシピ

日置市近郊の食材と合わせて

薩摩半島のほぼ中央に位置する日置市は、周囲を海と山に囲まれた温暖な気候が特徴で、水はけの良い土壌もありオリーブ栽培に最適の風土を備えています。西側は三大砂丘の一つ吹上浜。その先に東シナ海が広がります。海の幸も山も幸も濃厚な旨味を含んだ日置とそしてその近郊の食材。出水の黄金アジや海の宝石と呼ばれるきびなご、そして阿久根のボンタン、桜島だいこん、薩摩芋などなど。鹿児島には沢山の特産品があります。伝統の特産品に日置オリーブオイルを合わせ新たな美味しさを発見してみませんか?

鹿児島県出水産黄金鯵をオリーブオイルに浸し
ゆっくりと火を入れてコンフィに。

ひと足先に全国ブランドになった出水の黄金鯵にたっぷりのオリーブオイルを使って。
80度の低温でゆっくりと火を入れてコンフィにしてみましょう。
本来生食としての高級鯵。火入れは3分から骨までいただける2時間まで。
美味しい岩塩と香辛料を散りばめて。

鹿児島県阿久根産文旦で柑橘系オリーブオイルに。
ソレント産レモンを模して。

本来イタリア人の好むオリーブオイルは、日本人の想像するものよりもずっと苦味があります。
レモンオリーブオイルもソレント産の白皮が厚く適度の苦味を含んだもの。
鹿児島なら阿久根の文旦に代表される九州、中国地方の柑橘類を合わせてみましょう。
皮をさっと湯ぶりにしてオリーブオイルに浸すだけ。オリジナルのドレッシングを作ってはどうでしょう。

家庭のビシソワーズを素敵なフレンチに。
カシスソースとオリーブオイルをフロートさせて。

いつもご家庭でつくるビシソワーズを少しだけ濃厚にして質量をあげてください。
その上にたっぷりのカシスソースとオリーブオイルを浮かせてみてください。
上からコショウと槓子系の香りを同時に持つという魔法の香辛料マニゲットを振りかけてみたら素敵な高級フレンチが食卓に。

秋の入り口の日置産の力のある根菜をサラダに

日置産の夏野菜はとっても力のある野菜たち。
それがふっと秋口に近づいた時に出てくる柔らかさと代わって力を付けてくる根菜たちをブレンドしました。
ほうれん草をほんの少しスティームして甘みを出します。
オリーブオイルはお好みで。しっかり掛けても野菜に力があるので大丈夫。
料理:「夏ノ庭」吉田耕平さん

うっすらのマリネで日置オリーブオイルのフルーティを引き出す

深ねぎとパプリカのマリネです。
深ねぎはしっかりと焼き目をつけてから昆布だけでとった出汁を使ってうっすらとマリネにします。
日置産のパプリカはもうイタリアに負けません。
料理:「夏ノ庭」吉田耕平さん

日置市発祥の黒薩摩の椀に地産のトマトのスープを盛ってみました。

ローストして水分を飛ばし旨味を閉じ込めたトマト。
その下にコンソメで50分ゆっくと煮込んだ日置産の甘い大根を使ってトマトをサンドしました。
日置は薩摩焼きの里。特に黒薩摩の光沢がお料理の艶を引き立てます。
料理:「夏ノ庭」吉田耕平さん

「夏ノ庭」吉田 耕平さんに日置市の文化について聞いてみました。

2016年7月にオープンされた日置市美山の夏ノ庭さま。古民家をリノベーションしたような素敵な佇まいは瞬く間に近郊の感度を高くしている方たちの目に止まり、のんびりと時間を過ごせる特別なスペースになりました。夏ノ庭は実はリノベーションではなく、本来木工作家として活動していたご主人の吉田耕平さんが自分の手で建てられたもの。地元の人にとっては、ある意味忽然と現れた素敵な古民家だったのです。この地を選ばれた理由や日置に馳せる思いなどを少し伺ってみました。

2015年に東京から来られたそうですが。
きっかけとなったことなどありますか?

わたしは福井県の出身ですが、日置に移住するまでは東京で木工作家や音楽家として活動をしてきました。そういう意味で樹々の持つ力や優しさ、また木々とどう接してゆくかは自分の生活のテーマでした。日置との関係は妻がここの出身だからです。里帰りの時に日置の様々な場所に足を運ぶようになり、少しづつここの持つ自然の生命力に魅せられて行きました。夏ノ庭で使っている建材や調度品は東京の時代から、いずれオープンするカフェのために日本中の木の里から少しづつ集めたものです。それらがここで夏ノ庭として実ったことに喜びを感じています。

日置に実際来られてどんな風土だという印象ですか?

食物にとても力があるという事です。特に夏野菜!それは濃厚な味や旨味だけではなく、色にも強く現れています。美味しい出汁があれば本のひとつまみのお塩があればお料理になります。日置の野菜はそんな感じでしょうか。すでにしっかりと出汁の効いた(?)野菜!今回イタリアの日置農園から送られてきたオリーブオイルを使いましたが、オリーブはオイルの中でもとても香りや風味の高いものです。オイルの香りだけが立ってしまいがちですが、日置の野菜ならいつもより少し多めでも負ける事のない旨味があります。そしてここに住む人もその自然のエネルギーを無理のない方法で享受しているのだと思います。

薩摩焼きは日置の人たちの底流にあるもの。
それはものづくりの血。

日置は薩摩焼の里でもあります。夏ノ庭の後ろには沈壽官窯といって薩摩焼の中で最も歴史のある窯があります。夏ノ庭では沈壽官窯の器を多く使わせていただいています。東京にも小江戸といって江戸の中心に食材や生活消費財を供給していた地方都市があって、それらの中にはその面影を残しながら素敵な街づくりをしている場所がたくさんあります。その中でも特に強く文化を発信し続けられているのが、例えば栃木の益子のような器の供給地だった陶芸の里です。その理由は、きっとものづくりに強い情熱を持った方たちが、ある時期その地に吸い寄せられて来たからではないでしょうか。薩摩と日置のそのような関係だと思います。この地にはものづくりへの強い血を感じずにおれません。

食と器の関係が表現するこの地の風景

窓に臨む庭を通してみえる自然が借景なら、土から生まれた器に同じ土が作り出した食材を盛った姿も同じように借景と言えるかもしれません。それが日置の地野菜と日置の窯で焼かれた器なら、 それは日置の自然の風景そのものだと思うのです。今回は沈壽官窯の黒薩摩に江口蓬莱館チェスト館さまで求めた食材を盛りつけ、日置イタリア農園からのオリーブオイルをあしらいました。 2018年には純粋な日置産のオリーブが収穫できると聞いています。搾油も日置で行うそうですね。それらを使ったお料理が夏ノ庭でどのような彩りを放つのか、わたし自身もとても楽しみにしています。

コーヒーとごはん、暮らしの木道具
夏ノ庭

〒899-2431 鹿児島県日置市東市来町美山1697-2 TEL : 099-295-3043
営業時間 11:00~18:00(ランチ、喫茶営業は土日のみ 11:00〜18:00 )
アクセス バス JR鹿児島本線(川内~鹿児島)東市来駅〜美山/徒歩2分(130m) 鹿児島道路 美山IC 車で2分